社会化期(生後0~6ヵ月)
人の場合:0~9才
犬は生まれて2~3週間で耳や目などの感覚器官が発達します。音や物などに敏感になり、いろんなものに興味を持ち始める時期です。
体の変化
生後2~4ヵ月頃
免疫が弱くなり、感染症にかかる心配も
母犬の初乳からもらった免疫が次第に弱くなっていきます。
感染症にかからないよう、必ずワクチンを2~4回に分けて接種します。
生後4~6ヵ月頃
永久歯に生えかわり、甘噛みをよくするように
犬の歯は乳歯から永久歯へと生えかわります。
歯がムズムズして甘噛みをすることもありますが、噛まれたからといって反応していると、さらに発展するようになります。
噛まれても騒がず、知らないフリをしましょう。
心の変化
生後2~4ヵ月頃
何にでも慣れさせるために最適の時期
積極的に何でも近づき「これは何か」をチェックしたがる傾向が出てくるので、いろんな人・音・物・犬に慣れさせるのに最適な時期です。この時期に慣らすと将来ストレスに強くなります。
幼年期(生後7ヵ月~1才)
人の場合:10~17才
骨格などの体形が、ほぼ成犬と変わらなくなります。メスは発情期が始まり、オスはマウンティングすることもあります。
体の変化
生後7ヵ月頃から
オス
マーキングが始まったり、メスの発情のニオイに敏感になる
ホルモンの影響で「ここは自分の縄張りだ」とマーキングをし始める時期です。
また、メスの発情中のニオイを感じて興奮するようになるので、マウンティングさせないよう注意しましょう。
メス
初めて発情が起こる
この頃から妊娠できる準備が始まり、陰部が腫れたようになり出血します。発情中はほかの犬に会わせないようにし、出血が気になるときはオムツを履かせるのも手です。
神経質になるなど、心の変化も起こります。
生後10~11ヵ月頃
骨格の成長が止まり、成犬の体形に
小・中型犬は骨格が形成され、体が成犬の大きさになります。(大型犬は1歳を過ぎても成長が続きます。)
骨格が形成してない時期に激しい運動をさせると、ケガの危険もあるので注意が必要です。
心の変化
生後7ヵ月頃から
ホルモンの影響で反抗的な態度をとる
7ヵ月をピークに、ホルモンの影響などで反抗的な態度を見せるようになる犬もいます。
噛む・吠える、指示に従わないなどの反抗をします。
オスワリなど、飼い主に注目させるしつけを教えておくと、反抗の予防に役立つこともあります。
反抗的な行動を叱って止めさせるのはNG
青年期(1~3才)
人の場合:17~31才
成犬になると子犬のような目覚ましい成長は止まりますが、心は変化しています。その微妙な変化に気づいてあげられるようになりましょう。
体の変化
1~3才頃まで
遊ぶことに夢中で目が離せない時期
成犬になっても、すぐに落ち着きが出てくるわけではありません。
まだ子犬らしさが残るこの時期は、活発で元気いっぱい!
無鉄砲に動き回る犬もいるので、遊んでいるときは目を離さずケガに注意しましょう。
2才頃から
メスは発情が安定し、子犬を産むのに適した体に
生後7ヵ月頃、発情が起きて妊娠可能な体になりますが、2才までは発情時期がまだ不安定です。出産は控えたほうが望ましいです。
2才くらいになると発情が安定し、出産に適した体になります。
心の変化
1才頃から
警戒心が芽生えるようになる犬も
ホルモンの影響で警戒心が強くなり、縄張りを守ろうと唸るようになることもあります。
警戒心が強くなることがあるので、愛犬を慣れさせようとするあまり、警戒しているものに無理に近づけないようにしましょう。
壮年期(4~6才)
人の場合:32~43才
活動的で元気いっぱいだった犬も、次第に落ち着きが出てきます。体力もついて、犬が最も健康に暮らせる時期です。
体の変化
4~6才頃まで
免疫が安定し、犬の体力が充実!
4才頃からは免疫が安定し、健康に暮らせる時期だと言われています(一概には言えません)。
だからといって愛犬を放っておかず、こまめに健康チェックをしましょう。
5~6才頃から
犬によっては老化が始まり、ヘルニアなどの病気になる
早い犬だと、人で言う老眼のような老化症状が始まります。
腰などへの負担が影響し、ヘルニアなどの病気になる場合もあります。異変に気づけるよう、年に一度は健康診断を受けることをお勧めします。
心の変化
3~4才頃から
好奇心が減り、落ち着きが出てくる
やんちゃで好奇心旺盛な犬も、3才頃になると落ち着いてきます。
愛犬がオスワリなど飼い主の指示を受け入れやすくなると感じることもあるようです。
中年期(7~10才)
人の場合:44~59才
少しずつ体に衰えが見え始める時期です。いつからどのように老化するかを知っておくと、病気かどうかの見極めがしやすくなります。
体の変化
7才頃から
元気そうでも見えないところで老化が始まる
「まだ成犬のように元気」と思っている方が多いですが、内臓機能など体内の老化が始まっています。
ちょっとした行動や外見の変化を見逃さず、徐々に老いていく体を気遣ってください。
9才頃から
「白髪が目立つ」など、老化がはっきりわかる
白髪が出てきた・目に輝きがなくなる・痩せてきたなど、見た目に愛犬の老化を気づくことが多くなります。
どのような老化現象が起きているか把握しておくと、老化と病気の違いを判断できることもあります。
心の変化
9才頃から
おとなしくなり無関心に
「好きなおもちゃに興味を持たなくなる」など、無関心になることが多いです。
遊びなどに関心がないようなら、愛犬と触れ合うなどスキンシップを取ってみましょう。
老年期(11才~)
人の場合:60才~
なにかと病気にかかりやすくなったり、犬の平均寿命を迎える時期です。1日中穏やかにのんびりと過ごす時間が増えます。
体の変化
10才頃から
1日中寝ていることが多くなる
なるべく体を動かさないよう、1日の大半を寝ていることが多くなるので、毎日の散歩で心のリフレッシュをしてあげましょう。
免疫が弱くなり、病気にかかりやすくなる
免疫が弱くなることで、ガンや皮膚病などの病気にかかる犬が増えてくる時期です。
病気によってはあっという間に進行して手遅れになる場合もあります。早期発見できるよう、年2回以上は健診を受けてください。
12才頃から
吠えたり興奮グセのある犬は、しなくなる
体力が落ちるので、疲れたり体に負担をかけるような吠える・興奮する、といったことは自然としなくなる犬が多いです。
15~16才頃から
小型犬の平均寿命
この頃になると、体の自由がきかなくなるくらい老化が進みます。
一般的に15~16才が平均寿命だと言われていますが、20才を超えるご長寿犬もいます。
心の変化
10才頃から
こだわりが増えて頑固になる傾向が
今まで受け入れていたことをなぜか拒否するようになるなど、10才から年を取るほど頑固になる傾向があります。
お手入れなどを嫌がるときは、おやつを使って慣れさせることから始めてください。